「独立したら、まずはWebサイトでも作っておこう」
独立を考え始めた頃、私の集客プランはそんな漠然とした「待ちの姿勢」レベルのものでした。
しかし、いざ事業計画としてリアルに想像し始めると、営業経験ゼロの自分にはどうやってお客様を見つけるのか、まったくピンと来ません。いつまでに、何社から連絡が来るのか。そもそも本当にお客様から声をかけてもらえるのか。自分の頭の中にある独立のイメージが、いかに何の根拠もないフワフワしたものかに気づき、青ざめました。
そこで私は、自分の甘すぎた計画を見直し、「誰に・何を・どう売るか」という事業戦略を詳しく練り直すことにしたのです。
この記事では、起業ど素人の50代フリーランスが、どのようにして顧客ターゲットと提供サービスを具体化し、事業計画書のファーストステップを踏み出したのか。下記の記事での葛藤から続く、具体的な思考プロセスを公開します。

1. 「誰に売るか?」:「通りがかりの全員」を狙う愚を捨てる
例えば、実店舗の商売を思い浮かべてみてください。私が子供の頃近所にあった様な商店街なら「通りがかる近所の人全員」がお客様です。
しかし、実績も知名度もない50代フリーランスがネット空間で同じ様に「誰でもいいから買ってください」と叫ぶのは最悪の悪手です。ターゲットがボヤけ、結局誰の心にも刺さらなくなります。要するに誰に売るかを明確にしなければならないのです。
当初、私は顧客を「自分が長年いた業界の企業」と漠然と考えていました。しかし、よく考えるとそれだけでは分母が小さすぎる気がして心許ない。かといって無闇に色んな企業を狙っても、実績のない個人の提案など相手にされません。
そこで、自分のスキルを他業界にも役立つ形に再定義した上で、「業界問わず、予算や人材に限りがある全国の中小企業、スタートアップ、または個人事業主」をターゲットに設定しました。「ピンポイントで困りごとを解決してほしい層」に特化することで、私なりに顧客の解像度を上げたのです。
2. 「何を売るか?」:「長期契約一本勝負」という高すぎるハードルを下げる
コンサルタントの売り物は「知識」や「ノウハウ」です。
一番の理想は、月額制の「継続したコンサルティング契約」を結んでいただくことですが、実績のないおっさんに対して最初から高額な長期契約を結んでくれる物好きな企業などまずいません。
そこで、商品のラインナップを分解し、購入のハードルを下げる構造を作りました。
- 本命商品(高ハードル): 月額制の継続コンサルティング
- お試し商品(低ハードル): 1回単位のスポット相談・アドバイス
- 横展開商品(1対多): 企業向け研修・セミナーの講師
「長期契約一本勝負」を捨て、「単発で試せる商品」を用意することで、顧客側の心理的ハードルを極力下げる設計にしたのです。
3. 「どう売るか?」:「落とし穴を掘って祈る」営業からの脱却
Webサイトを作って放置するのは、営業というより「落とし穴を掘って獲物が落ちるのを祈る作業」に近い状態です。かといって、営業未経験の私が飛び込み営業やテレアポをやっても玉砕するのは目に見えています。
そこで行き着いたのが、Webサイトを見てもらうための導線を作る「インバウンドマーケティング」の考え方でした。
ブログやSNSで役立つ情報を発信し、「この人は信頼できそうだ」と思ってもらった上でWebサイト(LP:商品ページ)に誘導する。この手法でやってみようと思います。
※実は、いま皆さんが読んでいるこのブログ(independentworker.net)も、そういった集客スキル向上の練習としてスタートさせたものなのです。

4. マーケティングプランの修正結果(新旧比較)
思考を整理し、漠然とした当初のイメージを以下のようにブラッシュアップしました。
| 項目 | 当初の甘いイメージ | 練り直した現実的なプラン |
|---|---|---|
| サービス | 長期コンサルティングのみ | コンサル、単発相談、研修・セミナー講師 |
| 顧客ターゲット | 自分がいた業界の企業 | (業種問わず)中小企業、スタートアップ、個人事業主 |
| 集客方法 | HPを作って放置 | インバウンドマーケティング(ブログ・SNS活用) |
結論:マーケティングとは「相手の欲しいもの」と「自分の出せるもの」の擦り合わせ
マーケティングの本質は、「相手(顧客)が求めているもの」と「自分が提供できるもの」の接点を見つける作業です。
何をどう売るかという戦略は、ビジネスの成否を分ける全てと言っても過言ではありません。どれだけ考えても考えすぎることはないのです。恐らく、開業してからも…。
こうして「誰に何をどう売るか」の骨組みを固めた私は、この後、更なる難関である「事業計画書と売上予測(お金の計算)」というリアルな数字の壁と格闘することになるのでした。
ではまた次回、お元気で。

マーケティングに終わりはない

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