「とりあえずあればいい」が命取りに 友人デザイナーの正論パンチで、僕は目を覚ました
アートとデザインの違いってわかりますか?どっちもおしゃれでかっこいいイメージなので違いが判りづらいですけど、アートは「表現・感情・思想の発信」などが目的で、デザインは「問題解決・機能性・伝達」などが目的なんだそうです。岡本太郎と地下鉄の路線図、ルー・リードとキダ・タローの違いみたいなこと?しかし時に機能美が人の心に働きかける事を、私は知っています。
という事で今回は、ビジネスする上で大事なデザインの集合体であるホームページを作成した顛末のご紹介です。もともとオンラインの名刺ぐらいに考えていたホームページですが、じつはビジネスの本質を表す鏡だと思い知ることになりました…。

先ずはこの記事でもご紹介した通り、私が事前に用意しておいたものから。
【悲報】僕が先走って用意し、(一部)ムダになったモノたち
1.ドメインとサーバー
住所(ドメイン)と土地(サーバー)ですね。ビジネス上、できる限り自分オリジナル(社名や屋号など)のものを用意した方が良いでしょう。ドメインを取得すれば独自ドメインのメールアカウントも使えますし上記の記事の通り大した金額も掛かりませんし。
因みに私はGoogleWorkspaceを契約しているので、ここで用意したサーバーはHPのみで使用し、メールに関してはGoogleWorkspaceのサーバーで運用しています。この辺はお好みで良いでしょう。
2.プロフィール写真
正確に言うと最初は撮影代ケチって写真無しでHP作成したのですが、HP開設後早々に写真取って載っけてもらいました。なぜなら、個人の能力を売る「コンサルタント業」なので、やはりどんな人間か見た人に伝わりやすくするには写真必須とアドバイス受けたので…。まぁ不細工か男前かではなく「信用できそうか?仕事できそうか?」がポイントなので、諦めて貧素な顔晒しました。
撮影は「ビジネスプロフィール写真」などで検索すると色々出てきますので、良さそうなところを探しましょう。予算はおおよそ2〜5万円程度でしょうか。スタジオ撮影か出張での撮影か、撮影してくれるポーズの数や撮影枚数など条件をよく確認しましょう。因みに私はラッキーな事に5000円程で撮影してくれるスタジオを見つけました。こういう時に日頃の行いが出ますね。
そして撮影して思ったのは、やっぱりプロの撮影技術はすごいということ。顔の表情や体の姿勢など、自撮りや素人撮影とは明らかに違いました。カメラマンに「この写真で何を伝えたいか?」を伝えれば、それを踏まえた写真を撮影してくれます。顔写真に限らず何らかの写真をHPに載せたいなら、必須でプロのカメラマンに依頼しましょう。
3.ロゴ
屋号や社名があるなら何らかのロゴは欲しい所。これも写真と同様ケチって無料のロゴ作成サイトで自分で作りました。ただ結局の所このロゴは使いませんでした。理由は下記に。
いずれも先走って準備せず、先ずは作成依頼する業者と相談。それからどんなものを何時までに用意すれば良いか決めましょう。後から「これ無駄だった/別のモノの方が良かった」とならない様に。
持つべきものは友人?HP制作、僕はこうして頼んだ
作成業者
正直良い業者の見分け方ってよく分かんないです。だって今までの人生でHP作成依頼なんてしたこと無いんですもの。幸い私は友達にフリーランスのWebデザイナーが居たので、彼に頼みました。もし業者探すとしたら、
センスの確認
業者のHPなどで、過去の業務実績(作成したHP)から自分に合いそうな所を探す
業務の範囲
作成するだけなのかその後のアフターケアなども頼むのか?
値段
複数の業者に見積もり取得。おおよそのHPの作りやページ数は決めときましょう。
などの手順が必要だと思います。が、良い業者に当たるかは運の要素も大きい気がします。常日頃徳を積んでおきましょう。
作成期間
事前打ち合わせに2ヶ月・実際の作成作業に1ヶ月程度。その間数回のMtgと日常のSlackでのやり取りがあります。
作成費用
完成後の何度かの修正や運用中の軽微なメンテナンスも含め20数万円ほど(ロゴ作成費含む/ドメイン・サーバー非除く)。当初の予定よりちょっと足出ちゃいました。が、これだいぶお友達価格だと思うので、あまり参考にはならないかも…。ごめんなさい。
と、業者さえ決まれば作成自体はこちらにお金以外の負担はありません。しかしいざ打ち合わせ・作成段階に入ると、いつものごとく想定外のことや準備の甘い所が出てきました…。
「CTAって何?」 HP制作で露呈した、致命的な知識不足
1.ロゴ使えない
事前に自分で作ったロゴは「こんなしょぼいの使えないよ」と一蹴されました。さすが我が友、忌憚のない意見です。冷静に考えて企業の顔とも言うべきロゴ、しかもホームページという一見さん前提の場所に乗せるんですから、かっこいい悪い以前にマーケティングやプロモーション的な見地で考えないといけませんよね、ちょっと甘く考えてました。
結局HP作成と一緒にロゴの作成もお願いすることになりました。デザインの統一感を持たすためにもこれがベストでしょう。
2.どんな内容にするのか深く考えてなかった
「別にホームページで買い物する訳じゃないし、よくあるコンサルのホームページみたいでイイや。できるだけかっこよければ。」ぐらいにしか考えてなかったのですが、作成する側はそんな依頼の仕方では作成できないですよね。これもロゴと一緒で、HPで何がしたいのか?何を訴えたいのか?というマーケティングやプロモーション的な考え方が必須です。やはりこのあたりの知見が私には圧倒的に足りていませんでした。
3.そもそも事業のサービスの説明やセールストークがあやふや
開業とほぼ同タイミングでHPを用意しようとした弊害でもあるのですが、どんな文言や表現の仕方が顧客に効果的か?何も検証していないまま作ろうとしていました。制作者にどんな内容にするか聞かれて改めて考えてみても何が正解かは当然判らず。やはりマーケティングやプロモーションの問題です。
HPの制作者がよっぽどマーケティングに長けている方ならディスカッションしながら作成してもらえるかも知れませんが、基本はあくまでHP制作者。自分のビジネスの提供するサービス内容の表現やセールスに関する事は、別途プロに相談するなりして良く練っておけばよかったです。そうすれば上記に書いたようなプロフィール写真の追加もせずに済んだでしょう。
4.CTAって何?
CTA(Call To Action)とはHPの訪問者に促す行動(してもらいたい行動)のこと。商品を売りたいなら購入ボタン、来店してもらうサービス業なら来店予約ボタンでしょうか。要するにHPを作成する目的のことです。私ほぼこの概念を考えずホームページを作成しようとしてました。が、本来はこのCTAから逆算してHPのあらゆる作りを考える様な、大事な要素です。
まぁコンサルなんで結果的には「先ずは無料相談・お問い合わせを」と問い合わせフォームからメールをもらう事をCTAとしましたが、どこかのタイミングで、これが最善なのか?よく吟味しなければならないでしょう。
どうせ知り合いに頼むんだし、と色々油断してましたね。こういった甘さがそのうち大きな失敗に繋がらない様、注意しなければなりません。そして、
僕の20数万円をムダにしないために HP制作3つの鉄則
1.ホームページ作成の前に自分のサービスやマーケティングを激詰め必須
HPを作ることは今や常識ではあるものの、あくまでビジネスの手段です。HPで何を伝えたいのか、HPを見た人に何をしてもらいたいのか(CTA)を、HP作成業者とは別のマーケティングやビジネスの専門家などと深堀りし、まず自分のビジネスの根幹を固めておきましょう。
2.業者との入念な打ち合わせが大事
当然ですが。作成前から作成中、作成後のメンテナンスも含め、HPのデザインや作りは勿論HPの運用に関してもこちらのやりたい事やお願いしたい事など、業者との齟齬が出ない様に打ち合わせしましょう。コミュニケーション能力必須です。
3.開設後も何かと作業が出てくる
ITなのでバグ取り的な作業は勿論ですが、私の場合、開設後も自身でのブログ記事の更新や問い合わせフォームからの迷惑メールへの対応など、HPを運営していく上で必要な作業が存在します。そういった作業を誰がやるのか?どこまで頼めるのか?自分がやるとしたらどうやるのか?どこまでサポートしてくれるのか?後で想定外のことが起こったらどうするか?これも事前に打ち合わせておきましょう。
そして結論です。
結論:ホームページは「ハコ」じゃない 50代、僕は「武器」を作るべきだった
記事中何度も言ってますが、結局ホームページとはマーケティングの手段です。なので、ホームページを作成する事よりも「どうマーケティングするか?」「その中でホームページにどんな役割をさせるのか?」を讃岐うどん位練りに練ってから動き出しましょう!
ではまた次回、お元気で。
持つべきものは友
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